尾瀬の旅 会津駒ヶ岳、尾瀬ヶ原、尾瀬沼、手白沢温泉

最終更新日 2021/06/18

日本を感じさせてくれる尾瀬の緑

尾瀬には何度も来たことがあります。昔、夜行のバスに乗り大清水につき、そこから尾瀬ヶ原に、そして東電小屋でイワシの缶詰のように、ぎゅうぎゅうになって寝たことを昨日のことのように思い出します。

夕方尾瀬ヶ原から見る至仏山は信じられないほどの美しさでした。尾瀬ヶ原の広々した様は、穏やかな山並みと、美しい緑が日本を感じさせてくれます。友達と来たり、至仏山に両親と登ったり、燧ヶ岳山頂からスキーをしたこともあります。私にとって尾瀬は、感傷的になる大切な場所です。

今回、久しぶりに尾瀬を訪れました。福島県の檜枝岐から入りました。レンタカーを借りた会津田島からは2時間ぐらい運転しなければなりません。山中の秘境を感じさせるところです。

地場で取れた食材をいただける せせらぎの宿尾瀬野

宿泊は、せせらぎの宿尾瀬野という民宿でした。広いお風呂には透明な温泉が湧いていてゆっくりできます。そして夕食が素晴らしかった。岩魚以外はどの食材も自分の畑、田んぼ、森で獲れたものと説明してくれましたが、どの料理も薄味で、素材の味が生かされていて旅館、ホテルでは味わう事のできないものでした。

ご主人からは、いろいろなお話を聞きました。この村の歴史は古く、村に住む人には星、平野、橘、の姓しかない事、柳田国男がここを訪れた際に、ここは日本の桃源郷であると言った事など。

会津駒ケ岳の登山

翌日は民宿でおにぎりを握って貰い、会津駒ヶ岳への登山です。昔から登りたい山だったのですが、雪が春遅くまで残っている所でチャンスがなく、今回が初めてです。山小屋まではかなりの急な登りです。しかし、そこを過ぎると山の上に池塘が点在する高原のようになっていて、景色も花もきれいでまさに山上の庭園です。

尾瀬を歩く

下山して再び民宿に戻り、次の日は尾瀬に向かいます。檜枝岐からレンタカーで30分ぐらいのところに御池という所があり、そこに車を置いて尾瀬ヶ原に向けて歩きます。燧ヶ岳が目の前にあり、それに登山して尾瀬沼に降るルートもあるのですが、中途半端に残雪があったので山裾を右巻きに裏燧林道を歩きます。ここはブナ林が美しいところで、特に春5月中旬はブナの木の周りから雪解けが始まり、梢枝に新緑が顔を出し、本当に美しい。

比較的平らな山道を2、3時間ぐらい歩くと、尾瀬ヶ原の北端にある温泉小屋につきます。ここはお洒落な山小屋で、大きなデッキがあり、そこに尾瀬ヶ原方面にむいてリクライニングチェアが並んでいました。ここからは尾瀬ヶ原の木道歩きです。右に至仏山が見えます。

しばらく歩くと尾瀬小屋、弥四郎小屋など山小屋がたくさん建っている場所に着きます。この地点が分岐点で、右に歩くと至仏山、左に歩くと尾瀬沼、燧ヶ岳につながります。今回は日帰りの予定なので、ちょうど燧ヶ岳を左向きに回る事にして左手の道をとり、尾瀬沼に向かいます。ここからは少し登りとなりますが、気持ちが良いので気になりません。

しばらく行くと尾瀬沼につき、そこから沼山峠にあがります。沼山峠からはシャトルバスが御池まで出ていて、それを利用します。バスの時刻表は山小屋に貼ってあり、自分はバスに間に合うために最後はほぼ確実に走る事になります。この時もそうでした。御池から見る燧ヶ岳は巨大な山です。やはり何回きても尾瀬は良いところです。

奥鬼怒の山奥にある手白澤温泉

尾瀬の周りには丸沼、奥日光、奥鬼怒など、歩いて楽しい所がたくさんありますが、温泉もたくさんあります。その中で一番良いと思うのが、奥鬼怒の山奥にある手白澤温泉です。尾瀬沼から直線距離で10-15km程度のところですが、普通の人は山が深いため、ずっと回り道をしなくてはならず、歩きと車で半日−1日かかるところです。

手白澤温泉へは東武鬼怒川駅から路線バスで山道を2時間弱乗り、さらにバスの終点駅から歩いて2時間かかります。ここには春に行きましたが、山道の渓谷沿いに山桜が咲いていてとてもきれいでした。この宿を予約した時は一人15,000円くらいで、小屋に着いてみると、部屋もきれいで、何よりも温泉が素晴らしかった。緑深い渓谷沿いに露天があり、ふんわり硫黄の匂いがするお湯も良かったです。それにも増して夕食が驚きで、ホテルで出るようなステーキと野菜が出てきて、とても美味しかった。ワインも揃っていました。

尾瀬は本当に素晴らしい場所です。いつまでも美しい自然であって欲しいです。また訪れたいと思います。

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