Last Updated on 06/18/2021 by Lovesome Journey

大自然が残る高知

福岡から飛行機に乗って高知龍馬空港へ向かいます。1時間弱の旅ですが、飛行機から見る景色がなかなか素晴らしい。四国の上空に入ると目に付くのは幾重にも重なる山々、その間を流れる川で人工のものが目につかない。しばらくすると広い太平洋が見えてきます。高知、土佐の国は大自然が丸ごと残っている山と川と海の国です。

最終集落にある宿 はたやま憩の家

空港でレンタカーを借りて国道で室戸岬方面に向かい、安芸市に到着。そこから電話をかけてその日の宿泊地である、はたやま憩の家に電話をして所在地を確かめる。ここは前の晩インターネットで探した宿泊所で、鶏料理で有名なところです。

安芸から山道を20分ほど、本当にこんな山深いところに宿泊施設があるのかと思いながら走っていると、柚子畑が美しい村に到着。駐車場は廃校になった小学校のグラウンド、その近くに宿がありました。

到着してから宿のご主人とお話しして、この村が最終集落であり(最終集落とは、この山の上にはもう集落が無いところ)、ほぼ村人はいなくなってしまっていること、ご主人はこの村出身であり、この村を廃村にしたくないという一念で、自分で鶏の事業を立ち上げ、さらには村で使用されなくなった施設を借りて宿泊事業をされていることを知りました。

村民がいないのに、なぜ柚子畑がきれい存在するのか尋ねたところ、農民の方々は、安芸市内に家をもち、通いで農業をされていること。これがこれから過疎地の農業のあり方の一つの回答なのかもしれません。

旅の醍醐味は人とのふれあい

ご主人の本業は土佐ジローという種類の鶏を飼育、肉の販売で、とてもこだわりのある方です。宿の夕食、メインは土佐ジローの鶏料理で、七輪で色々な部分の肉を炙って食べます。僕の横にご主人が座り、彼が一つ一つ肉を焼いてくれるのです。30分以上僕の横に座り、肉のこと、焼き方と鶏のことをお話して、箸を動かしてくださいました。鶏にかける情熱が伝わってきてすごいと思いました。

僕は色々なところに旅をしていますが、こんな体験は初めてで、とても面白かったです。やはり旅の醍醐味は人とのふれあい、出会いだと思いました。

幕末の日本を変えた偉人 中岡慎太郎の銅像

次の朝は安芸市に戻ります。ここには三菱の創業者である岩崎弥太郎の生家があり、見学します。明治の田舎の雰囲気があり、広々として、なかなか良い。

その後は室戸岬へ。室戸岬は緑が濃く、岩もゴロゴロしていて、美しいところです。背丈以上ある椿の木がたくさん植っていたのが印象的です。

岬をちょっとすぎた山沿いの台地に中岡慎太郎の銅像が建っています。これが無茶苦茶カッコ良い。中岡が30歳の時、坂本龍馬と京都の近江屋で一緒にいるところを斬られるわけですが、幕末の日本を動かした一人ですね。

空海が修行した地

岬を過ぎ、さらに進むと、道の脇に洞窟があります。これが有名な御厨人窟で、空海が若い頃にここで修行をしたところと言われています。この中に座って外を見ると空と海しか見えない、ここから空海の名前がついたとも言われています。

空海は奈良時代に讃岐(香川県)で生まれている方です。若い頃は四国、和歌山などで山岳修行をして、平安初期に遣唐使の一員として長安に渡ったのですが、本来なら20年かかる仏教、土木、医学などの勉強を2年で終了して、日本に帰って真言密教を伝えたた天才スパースターです。

今でも日本の普通の人にも身近に感じられる人で、1,200年前の人とは考えられない。おそらくその行動力、知性が伝説となり、それがずっと受け継がれてきたものと考えます。

京都の東寺創設、高野山の開創、四国での土木工事など、多くの土地で数え切れないほどの活躍をしています。お遍路さんは彼の若い頃の修行の足跡を辿るもので、多くの外国の方も参加しています。

空海ゆかりの88のお寺を巡るお遍路

このお遍路さんは四国各地にある八十八箇所の弘法大師(空海)ゆかりのお寺を廻るものですが、この室戸にもあります。それが最御崎寺で岬の山の上にあります。

お遍路さんの廻り方には普通周り(順打ち)と逆回り(逆打ち)がありますが、順打ちで行くと前のお寺は徳島県にある薬王寺で、そこから最御崎寺までなんと72キロもあり、一番きついところだそうです。お寺の周りには宿坊などもあり、僕が行った時にはバスに乗った女性のお遍路さんが大勢いました。

この旅行では高知県にあるいくつかの巡礼のお寺に寄りましたが、門前に、宿屋や、お茶屋さん、和菓子屋さんがあったり、お寺の構内では団体のお遍路さんたちが大声でお経を唱えたりで、生きている宗教であることがよくわかりました。

ある和菓子屋さんではお店の方と話が弾んだのですが、歩きで八十八箇所を廻るお遍路さんは、体力的にもきついのですが、始めると病みつきになるそうです。何も考えずに40日ひたすら歩くことは精神的にも大変良いのではと思います。

白装束を着た外国人の方も何人か道を歩いていました。いつかはお遍路を夫婦で歩いてみたいと思っています。