長府の旅

最終更新日 2021/06/18

晴天の一日、友人とふたりで山口県にある城下町長府に出かけました。今回はJRを使って、長府駅に行き、そこからバスで「城下町長府」まで行きました。バスを降りたら、道の反対側に長府観光会館があります。まず、そこに寄って、マップを手に入れます。初めて訪れた時は、観光会館の人と話をして、必要な情報を手に入れました。

忌宮神社

徒歩で嘗ての城下町に立ち並ぶ落ち着いた街並みを眺めながら、最初に忌宮神社(いみのみやじんじゃ)に行きます。仲哀天皇、神功皇后が西国制定の時、豊浦宮を建て7年間住まわれた場所に立つ神社です。このお二方に加えお子である応神天皇の三人が祀られています。

お参りをすませ、今日の目的のひとつである食事処へ行きました。「宮ノ内茶寮」はきれいな庭園を眺めながら手ごろなお値段でおいしい和食がいただけるお勧めのお店です。

長府毛利邸

さて、次なる目的地は長府毛利邸です。古江小路と呼ばれる練塀が続く小道は、城下町らしい風情を感じられる場所です。ここを通って毛利邸へと向かいます。

立派なご門の前には、長府藩の初代藩主毛利秀元公の銅像があります。門を入ると、玄関の右手が受付になっています。1903年、最後の藩主である毛利元敏によって作られた武家屋敷作りの重厚な母屋と白壁に囲まれた日本庭園はしっとりとした風情を感じさせてくれます。室内はとても落ち着いた空間です。各お部屋には季節の草花が生けられており、心が和みます。明治天皇が宿泊された部屋も当時のまま残されています。この部屋にも自由に入ることができます。この部屋の前にある池泉回遊式庭園や枯山水庭園を眺めながらお殿様気分を味わうのもいいものです。

展示室では、1919年までここで暮らしていた毛利家の子孫の方々の写真なども見ることができます。また、入館の際に入館料200円に400円を追加すれば、抹茶と和菓子のサービスが受けられます。

二重門がある歴史深い功山寺

次にむかったのは、功山寺です。立派な二重門のある功山寺は歴史の興亡を秘め静かにたたずむお寺です。自由に見学できます。仏殿は日本最古の禅寺様式を残しており、国宝に指定されている美しい建造物です。

この近くには「下関市立歴史博物館」があります。歴史に興味のある方は、ぜひ立ち寄ることをお勧めします。近世、および幕末の長州のことが詳しく展示されています。

檀具川に沿った道を通って、観光会館に戻ります。静かなたたずまいの瀟洒な家の並ぶ小道を歩いていると、途中に素敵なカフェを見つけて休憩タイムとしました。喫茶「四季庭」の入り口は日本家屋だし、お庭も日本庭園ですけれど、テーブル席は広いガラスの掃き出し窓からお庭が眺められるモダンな空間でした。お店の人に、「この近くは大きな家が多いですね。」と言うと、昔からの武士の子孫が代々受け継いで住んでいるからだと教えてくれました。どの家も300坪以上あるそうです。

四季折々の花が楽しめる長府庭園

最初に立ち寄った観光会館に戻ってお土産を物色したのち、「城下町長府」からバスに乗って「市立美術館前」まで行きました。バス停から少し後戻りして陸橋を渡ったところに「長府庭園」があります。庭園好きの私たちが期待する場所です。

長府庭園は長府毛利家の家老格であった西運長の屋敷跡で約31,000㎡の広大な敷地に、滝と池を中心として書院、茶室、あずまやが残されています。小高い山を背にした回遊式庭園です。園内では四季折々の花が楽しめます。春には桜、つつじ、夏には蓮、そして秋の紅葉、また冬の雪景色も絵のような美しさです。どの季節に訪れても楽しめる大好きな庭の一つです。今回は帰りに赤間神宮にも寄りたかったので、一時間ほどぶらぶらと散策したり、写真をとったりして過ごしました。また、季節を変えて訪れようと話しながら、庭園をあとにして、バス停へ向かいました。

赤間神宮

「市立美術館前」のバス停から、下関行きのバスに乗って20分ほどで「赤間神宮前」に着きます。道路の反対側に見える鮮やかな朱塗りの水天門は竜宮城を思わせます。壇ノ浦を望むこの神宮には平家一門の墓所があり、ラフカディオ・ハーンの怪談で有名な「耳なし芳一」の木像も安置されています。また源平合戦図など貴重な資料を展示した宝物殿などもあります。境内は自由に参拝できます。写真映えのするロケーションに若い人にも人気の場所です。充実の一日となりました。

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