Last Updated on 06/18/2021 by Lovesome Journey

熊本県にある世界最大級のカルデラを持つ阿蘇山の南に広がる南阿蘇エリアは、温泉、水源、グルメなど見どころがたくさんあります。阿蘇山を見渡す絶景を楽しみながら南阿蘇を巡ってみましょう。

南阿蘇の秘伝の湯治湯 すずめの湯

南阿蘇の温泉エリアはこの西部に集中していて、中でも地獄温泉と垂玉温泉が全国的にも有名です。どちらも2016年に発生した地震の被害を受けました。

地獄温泉は青風荘が2019年4月に混浴だった「すずめの湯」が再オープンし、入る際には湯浴み着を着るというシステムに変わりました。老若男女誰もが一緒に温泉を楽しめるという考えからです。

このすずめの湯は源泉で、加温加水は一切なく人が入れるという奇跡の温泉と言われています。ここは約200年、7代にわたって受け継がれている歴史があり、江戸時代は藩士しか入れないなど南阿蘇の秘伝の湯治湯です。泉質は強酸性硫黄温泉であつ湯とぬる湯があり、底からぶくぶくと温泉が湧く伝統の泥湯でおすすめです。

垂玉温泉は、温泉の目の前には金龍の滝がありこの滝壺が落水の力で泉源の地層まで掘られて誕生しました。明治以来の歴史を持つ山口旅館が2021年春に日帰り温泉施設の再開に向け工事が進んでいます。日帰り温泉の他、貸し切り風呂、休憩施設、飲食・物販施設の予定です。この他南阿蘇西部には栃木温泉、俵山温泉などの温泉があります。

日本の名水 白川水源

南阿蘇には多くの水源地が存在し、湧水量は様々ですが太古の昔から途切れることなくコンコンと地下から水が湧き上がっています。水源地巡りのサイクリングも人気です。この阿蘇山麓から湧き出る水が地下を通って熊本市内まで流れ有明海に注いでいます。

熊本市のみならず周辺11市町村の水は全て地下水で賄われ、観光地で有名な水前寺公園の水も阿蘇からの湧き水です。

最も有名な水源地は白川水源です。日本の名水百選の一つで、水温は常に14度、毎分60tもの水が湧き出ていて熊本市内を流れる白川の源です。水源の水は自由に持ち帰る事ができ加熱処理された水も売られています。近くには土産物屋や紙漉きができる工房もあり、色紙やハガキサイズを作る体験ができます。

もう一つ南阿蘇の西部に湧いている塩井社水源です。静寂の中、塩井神社境内のブルーグリーンに透き通った池の底から水が湧き続けています。2016年の熊本地震の後、全く水が出なくなり完全に干上がってしまいました。1年が経ったある日、雨も降っていないのに少量ながら濁った水が溜まっていました。地震から2年が過ぎた夏、徐々に澄んだきれいな水が溜まり始め元の青く透き通る池に戻っていきました。

他にも明神池名水公園や池の川水源など駐車場が整備されている水源地が多く存在します。

「蛍火の杜へ」の舞台 上色見熊野座神社

南阿蘇の東部に位置する高森町も見どころが多い町です。珍しい神社が二つあります。まず日本三大下り宮の一つ草部吉見神社。神社の鳥居をくぐると下に向かって130段の長い階段があります。下り切った正面に拝殿と本殿があり、左後方には高さ40m以上幹回り7,7m、樹齢千年の見事なご神木の1本杉がそびえています。

周りにも多くの杉などの木々が茂っていて神秘的な雰囲気を感じます。創建は紀元前といわれ阿蘇神社よりも6年早いそうです。社殿の右下に不老長寿とされる湧水池「吉ノ池」がありこれまで一度も涸れた事がないそうです。

次に上色見熊野座神社(かみしきみ くまのいます じんじゃ)です。場所は阿蘇五岳の最も東、根子岳の近くにあります。正面が郵便局の鳥居をくぐるとすぐに今度は上り階段です。その後も細切れに上り階段が続き山の中に入って行きます。

参道の両側は杉林と灯篭が幾つも並んでいます。徐々に神秘的な雰囲気になっていきやがて登山の様相を見せ始め、聞こえてくる音は鳥の声のみになります。

草部吉見神社とは真逆の典型的な上り神社、階段は260段以上です。10分程で神殿に着きます。参拝を済ますと左にさらに上りの道があります。さらに傾斜がきつくなるため杖も用意されています。上って行く途中で見上げると穿戸岩が見えます。

大きな岩に大きな穴が開いていてそこからの光が目に入って来ます。そこを目指して上っていくとまるで洞窟のような縦横10mの大きな穴に辿り着きます。

神話によると、阿蘇の開拓の神に追いかけられた家来の鬼八法師がイチかバチか蹴破って逃げたと言われ、困難を打ち破るご利益があるとされるパワースポットです。この穴をくぐるとその先は崖、危険なので無理には進まないようにしましょう。

木立の枝の間から根子岳の稜線が見えます。漫画の短編作品「蛍火の杜へ」の舞台になった場所で聖地巡礼目的で訪れる人も多いそうです。

高森湧水トンネル公園

高森町も湧水スポットがあります。高森湧水トンネル公園は、出水により建設が中断した鉄道トンネルを1994年に公園として整備されたものです。トンネル内は2本の遊歩道が作られ間に水が勢いよく流れています。

光と水玉が不思議な世界を作り出す噴水や、七夕の季節には短冊飾り、クリスマスシーズンにはツリーが数多く飾られ、カラフルな照明と共に様々な工夫が施されています。行き止まりが出水場所で、水神柱があり、岩のほぼ全面から激しく勢いよく水が湧き出しています。

阿蘇の自然の味を楽しめる 高森の名物 田楽

高森名物はなんといっても田楽です。田楽は豆腐などに味噌をつけて焼いて食べる日本に古くからある料理です。食べられる店は幾つかありますが、築約200年の古民家の建物が味わい深い田楽の里は、靴を脱いで板の間に上がり、囲炉裏を囲んで田楽をいただけます。

各囲炉裏の上には裸電球が灯り、季節によって食材は変わりますが、芋、茄子、豆腐、やまめ、シシトウ、サワガニなどがそれぞれ串に刺さって囲炉裏の火に当てられます。焼けるまでかなり時間がかかるので気長に待ちましょう。季節や具材によって付ける味噌も、ゆず味噌やクルミ味噌などの種類があります。素朴な、阿蘇の自然の味を楽しみましょう。

 南阿蘇で食べておきたいのが赤牛です。阿蘇の雄大な草原の中で育つ赤牛は、赤身が多く、適度の脂肪分がありヘルシーで美味しいと人気です。赤牛のレストランは幾つかありますが、白水の蔵の赤牛ステーキはおすすめです。他に定食や馬刺しもあります。

 最後にプリン専門店「キャラメルプディング」。国道325沿いにあり、九州新幹線開業時に車内販売された南阿蘇こだわりプリンや、ラム酒入り大人のプリンはJR九州の観光列車「あそぼーい」の車内で販売されています。