手つかずの自然がいっぱい 甑島ってどんな島?

最終更新日 2021/11/06

甑島(こしきじま)は、鹿児島県から西へ30キロに位置し、上甑島・中甑島・下甑島の3つの島が連なっている離島です。

2020年8月に、島民念願の「甑大橋」が開通しました。橋は中甑島と下甑島を結び、絶景と話題のスポットとなっています。

手つかずの自然がたくさん残されています。8000万年前の地層が見られる甑島へタイムスリップしませんか?甑島へ行くには、高速船約50分、あるいは、フェリーなら75分で行くことができます。観光は、ツアーに参加するか、レンタカーがおすすめです。せっかくなら、1泊はしたいところですが、日帰り観光も可能です。では、甑島のみどころをご紹介します。

1. 上甑島(かみこしきじま)

田之尻展望所(たのしり)

ひょろりと細長い「長目の浜」が、東シナ海となまこ池の間を区切るように伸びている景観を楽しむことができる展望所です。海岸線は、丸い小石でできています。潮の満ち引きにより、小石の隙間から海水が潟湖のなまこ池へと流れるそうです。長目の浜の景色を楽しめる展望所は2つあり、田之尻展望所はそのひとつです。

長目の浜展望所

長目の浜展望所は、田之尻展望所の反対側に位置しています。同じ長目の浜ですが、こちらからの眺めも違った表情です。海岸線がまるで龍のように見えませんか?

トンボロ展望所

上甑島にある集落である里(さと)は、トンボロという地形の上にあります。トンボロとは、聞き慣れない言葉ですが、海流によって運ばれた土砂でできた砂州によって、島と島を結びつけた地形のこと。里のトンボロは最も狭いところで250m、展望所から見ると、きゅっとくびれた形状になっているのが分かります。展望所は小高い丘の上にあり、途中、くねくねの山道になります。

里武家屋敷通り

甑島には、上甑島の里地区と、下甑島の手打地区に武家屋敷跡が残されています。甑島は当時の薩摩藩の一部で、地頭仮屋という役所が置かれていました。島内の石と思われる整備された丸い石の石垣が印象的です。武家屋敷では、現在も島民が生活しています。

甑大明神

上甑島と中甑島に架かる橋のたもとにあります。大岩が御神体で、社殿はありません。橋の手前のスペースに車をとめ、橋の途中にある展望スペースまで歩いて行くことができます。

2. 中甑島(なかこしきじま)

木の口展望所

中甑島から2020年8月に開通した甑大橋を眺望できる展望所です。230mの場所にあるので、橋全体と下甑島を見渡すことができます。駐車場が綺麗に整備されていますが、行くまでの道が狭くカーブが多いので要注意です。

3. 下甑島(しもこしきじま)

鳥ノ巣山展望所

中甑島から甑大橋を渡り下甑島へ入ったら、是非立ち寄ってほしいのがこの展望所です。青い海にまたがる橋を上から見下ろすように眺めることができます。まさに絶景!展望所にある灯台は、船舶の往来のため1971年に建てられたものです。7月から8月には、カノコユリが美しく優しい香りに包まれます。

夜萩円山公園展望台(よはぎまるやま)

鳥ノ巣展望所と合せておすすめします。断崖絶壁の息をのむような圧巻の景色を見ることができます。高さ約200mですが、それ以上の高さを感じるほどです。この断崖の地層から約8000万年前の貝化石が発見されたそうです!

瀬尾観音三滝(ぜびかんのんみたき)

滝のせせらぎ、岩肌に絹のような水の流れが美しい滝です。滝は3段式で高さが55mあり、写真は3段のなかの1番下の滝です。滝の近くに小さな観音堂があり、昔から滝の水は「薬水」として人々に信仰されていました。滝周辺はキャンプ場になっています。

下甑武家屋敷通り

下甑島の南端にある手打の集落に残る武家屋敷の通りです。丸い石の石垣のみが残されているだけですが、静かな時間の流れのなかを散策してみてはいかがでしょうか?

芦田かおり

オーストラリア、カナダで現地旅行ガイド、国内海外添乗員を経験。総合旅行取扱主任者、インバウンド1級講師、通訳案内士(英語)の資格を生かす旅のプロ。旅行の仕事に携わって17年目。食べるのも写真を撮るのも大好き!現在は、通訳案内士の仕事のかたわら、トラベルライターとして全国の旅の情報をお届けしています。

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