Last Updated on 06/18/2021 by Lovesome Journey

神仏習合の発祥の地 国東半島

国東半島(くにさきはんとう)は、大分県の北東部に位置している半島で、六郷満山の文化が花開いた、神仏習合の発祥の地です。六郷とは、両子山を中心に6つの郷、満山とはそれぞれの郷に建立された寺院を言います。

1300年以上前から修行僧による山岳宗教が繁栄しました。国東半島で六郷満山を開いたとされる仁聞菩薩(にんもんぼさつ)は、宇佐八幡の神の生まれ変わりと信じられている伝説の僧です。各所でその名を耳にすることでしょう。

国東半島のゴツゴツとした奇岩の山に住む鬼は、福を招く仏の姿と言われていて、人々に幸せを届けます。岩の多い国東半島では、独自の石塔が造られ、どこ寺の境内にも多くの国東塔や印塔など石像文化財が残されています。

そして、人々により保存されてきた田んぼの原風景は、懐かしい気持ちで心が満たしてくれます。神と仏が宿る独特な雰囲気の国東半島へ行ってみませんか?

1. 文殊仙寺(もんじゅせんじ)

日本三大文殊のひとつとされ、648年に創建されました。高さ616mの文殊山の麓に位置、本殿は岩肌に食い込むように建立されており、荘厳な雰囲気に包まれています。智恵を授けると伝わる文殊菩薩をお祀りし、特に受験生に人気があります。本殿の中は撮影禁止です。

毎月25日に護摩木の御焚上げがあります。参道で仁王像がお出迎え、日本一の大きさの宝篋印塔(ほうきょういんとう)は圧巻です。

2. 両子寺(ふたごじ)

両子寺は、718年に仁聞(にんもん)により創建され、六郷満山の総持院です。子授け、安産、厄除け、家内安全、航海安全などの信仰があり、特に、子宝に恵まれるとされています。

参道には厳しくも温もりのある表情の仁王像がたち、両子寺のシンボルです。護摩堂(本堂)内は撮影禁止。初夏は爽やかな新緑、秋は紅葉が鮮やかに彩り、多くの参拝客が訪れます。

3. 富貴寺(ふきじ)

富貴寺は、718年に宇佐神宮大宮司の氏寺として、仁聞により創建されました。大堂は、九州最古の木造建築で国宝です。ご本尊の阿弥陀如来像は1本の榧(かや)から造られたと伝わります。

大堂の裏に入り口があり、本堂の中を見学ができます。大堂の壁画は、乾燥による風化が進んでいますが、極楽浄土の世界が描かれているのがわかります。大堂内は撮影禁止です。秋になると黄金色の絨毯のように銀杏が舞い散り、大堂が極楽浄土のような佇まいになります。

4. 田染荘(たしぶのしょう)

田染荘は、800年以上前からある田んぼがそのまま残されている貴重な風景です。日本の原風景が守られ、季節や時間によりその表情を変えます。この景色は、国の重要文化的景観に認定されています。また、伝統的な農業と生物に恵まれた環境、農村の景観や文化を保全している地域として、世界農業遺産にも選ばれています。日本人が今後守り続けたい原風景。はじめてなのに前にも見たことがあるような、懐かしい気持ちになります。

5. 熊野磨崖仏(くまのまがいぶつ)

日本で最も古く、最大級の熊野磨崖仏。718年に仁聞が造立したと言われています。磨崖仏とは、中国に多くある、絶壁や岩肌に浮かぶように掘られた仏像のことです。熊野磨崖仏は、国東半島を紹介するパンフレットによく登場する代表的な観光スポットです。

岩肌の右の大日如来は高さ約6.7m、左手の不動明王は高さ約8mあります。鬼が積んだと伝わる磨崖仏までの荒々しく険しい階段が約100段。熊野磨崖仏のご利益にあやかりたいとご年配の方も一生懸命のぼる姿が見られます。息を切らしのぼること約15分で到着。岩肌を見上げると、自然に溶け込んだ磨崖仏をみて、ああ、頑張って来て良かったと思うはず。さらに、石段をあがると熊野神社があります。

6. 真木大堂(まきおうどう)

摩木大堂は、六郷満山の中でも、幻かつ最大の寺院であった馬城山伝乗寺のことで、やはり仁聞により建立されたと伝えられています。収蔵庫には、素晴らしい仏像が収められていて、仏像ファンに、是非おすすめです。収蔵庫内は、撮影禁止です。

大きな牛にまたがっている大威徳明王像(だいいとくみょうおう)は、6つの顔と6本の腕と足を持ち、堂々とした表情に吸い込まれるようです。伏し目で優美な姿の阿弥陀如来像は安定感のある佇まいで、その周りには勇ましく立つ四天王立像も印象的です。厳しく険しい表情でにらみつける不動明王。収蔵庫に展示されている仏像は息をのむ美しさです。