宮崎 諸塚村での民宿体験

最終更新日 2021/06/18

宮崎は人気の観光地です。太陽と緑に恵まれ海の幸、山の幸が豊富なところです。海岸線も長く、美しい南国の景観が楽しめます。

また、神話にまつわる場所が、あちらこちらにあります。天の岩戸伝説の残る渓谷、高千穂峡では舟遊びも楽しめます。フェニックスが道の両脇に植えられた日南方面にも、鵜戸神宮、宮崎神宮、青島と古事記の世界を思いながら訪ねたい場所がたくさんあります。また、平家の落人伝説のある椎葉村も人気です。延岡市では魅力的な海でのダイビング体験などマリンスポーツを楽しめます。

様々な魅力を持つ宮崎ですが、共通するのは、どこへ行っても時間がゆっくりと流れているように感じられることです。そして誠実な人柄の人が多いと思います。

山の中にある諸塚村

そんな宮崎ですが、今回の旅は観光案内の本にもあまり紹介されていない山里の小さな村です。山の中の道をどこまでも行ったところに諸塚村はありました。かつては林業とシイタケで生計を立てていたという村です。外国からの安い建材が使われるようになり、昔のようには、林業だけで生計を立てることは難しく、若い人は都会に働きにでるようになったそうです。

でも、元気なお年寄りがたくさんのこの村では、今、村をあげての町おこしで「観光」に取り組んでいます。

諸塚村を訪れたのは、フランス北西部の農家民宿の旅で知り合い、親しくなった信子さんを訪ねるためでした。信子さんとは初対面の主人も一緒です。信子さんの家も村に11軒ある民宿の一つです。特別にゲストルームを用意するわけではなく、お座敷に寝かせてもらいました。親戚の家に遊びにきているような気分です。薪で沸かした木のお風呂、懐かしく、ゆったりしたバス・タイムです。

普通の宿と違って、ゲストもホストも一緒に食卓を囲みます。食事の後も、昔からの友人のように、焼酎を呑みながらいろんな話をしてくれるご主人や信子さんと、楽しい時間を過ごしました。

夕食の前に村の集まりに連れて行ってもらいました。村長さんをはじめ、村のお世話役が集まって、翌日のもみじ祭りの話で盛り上がっていました。初対面の私たちを皆さんがとても暖かく迎えてくれました。そして村のみんなと和気あいあい、いろんな話をすることができ、若いころ仲間と時間を忘れて語り合ったことを思い出すような嬉しい時間でした。

諸塚の山々

もみじ祭りは例年、黒岳の登山口広場で行われるお祭りです。黒岳では一年を通してたくさんの希少植物が見られます。黒岳は標高1,455.3mですが、4か所の展望台があります。登山口から一番近い展望台は黒ダキ展望台です。1,300mですが、この山一帯で最も展望が素晴らしい場所です。近くには小さな祠の黒岳神社があります。

山頂付近には村内最大のブナの原生林が見られます。九州の登山愛好家たちに人気の場所で、紅葉の季節には大勢の登山客で賑わうそうです。一月には九州では極めて稀なフクジュソウの群生が見られます。

また、この村の名前の由来にもなっている諸塚山も登山家に人気の山です。諸塚山は,古くから神の山と崇められていた山です。高千穂町との境にあって、標高1,342mの山ですが、山頂に10数基の円墳があると言われており、それが諸塚(多くの塚)の名前の由来だそうです。山頂にある諸塚神社には13柱もの神々が祀られています。

4月下旬から5月上旬にかけて鮮やかなピンク色の花をつけたアケボノツツジが山を彩ります。

諸塚の神楽

宮崎は神話の国だけあって、県内各箇所で脈々と神楽の舞が伝承されています。神楽は人々が神の降臨を願い、神と主に楽しむ場を提供してくれます。夜神楽と言って一晩中踊り明かす神楽もあります。

ここ諸塚にも戸下神楽、南川神楽、佳神楽という3流派があり、それぞれ1月、2月、11月に行われています。冬の季節にここを訪れたことはなく、まだ諸塚の神楽は見たことがありません。高千穂の神楽を見た時の感動を、ここ諸塚でも味わいたいと思います。諸塚の神楽は、各家々を回ったり、集会場の中だったりと人々の暮らしに密着しています。

諸塚の特産品

村の入り口にある特産品販売所「もろっこはうす」では、生椎茸、干し椎茸、椎茸ドレッシング、手づくり味噌、良質な杉を加工したお櫃なども売っています。生椎茸といえば、信子さんの家の椎茸ハウスで、椎茸狩りをしたことが楽しい思い出です。自分でとった肉厚で大きな椎茸をたくさんお土産にいただきました。とっても美味しくてこの時から、毎年椎茸の季節になるとお取り寄せしています。

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