桐箱ワークショップで日本画にチャレンジ!

最終更新日 2021/06/18

先日、福岡市のギャラリーで素敵な桐箱を見つけました。桐箱は、湿度の調整や虫除けに優れていることから、日本では古くから貴重品の入れ物に使われてきました。熟練した職人の手によって作られ、美しく装飾されたものもあります。日本画材で彩色装飾された桐箱の中には、芸術品と呼べるものもあります。

これは、日本画作家、比佐水音さんの作品です。鶴の絵柄が見事です。お部屋に飾るのもいいし、小物入れにもなります。

ギャラリーでは桐箱絵付けのワークショップを開催していて、先生が丁寧に指導してくださるので、初心者でも安心して参加できるそうです。残念ながら今回のギャラリーでのワークショップは既に満席でしたが、先生のアトリエでも受けられると聞き、早速申し込みました!

アトリエは、福岡市の中心部、中洲にありました。ドアを開けると、比佐先生が優しい笑顔で迎えてくださいました。日本画教室の生徒さんが、作品を創作中でした。日本画の特徴は墨、岩絵具(いわえのぐ)、染料などの天然の絵具を用い、膠(にかわ)を接着材とする技法を用いることです。また、金箔などの金属材料が効果的に使われます。

まず初めに、桐箱と図案を選びます。箱は大・小の二種類。大きい方が書きやすいそうなので、大きい方を選びました。次に図案。先生が、オリジナルの図案を3個ほど準備してくださっていました。雲の感じが気に入り、私は富士山を選びました。

図の位置を決めたら、トレーシーングペーパーを使って桐箱に写します。次は図案の線を、墨でなぞります。これは、日本画の骨描き(こつがき)という画法だそうです。とっても可愛らしい硯を貸してくださいました。硯のサイズがわかるように、はさみを置いてみました。

自分で墨をすりました。優しく、ゆっくりとするのがポイントだそうです。墨を使ってしっかりとした線を書きます。こんな感じに出来上がりました。

いよいよ色を塗っていきます。まずは下地です。胡粉(ごふん)と言う日本画の白色顔料を使用しました。胡粉は貝殻が原料で、接着性がないため膠液(にかわえき)を混ぜて使うのですが、今回は、チューブのものを使いました。梅皿と言われる梅の花の形をした皿で水を加えて指で溶きます。梅皿もかわいい!

下地が乾いたら、色を付けていきます。顔彩という日本画の絵の具を使いました。青と胡粉の白で、絵具をたっぷりとおいていくように塗りました。

最後に、金と銀で縁取りです。素敵に出来上がりました。大満足です!

飾ってみました!海外のお友達にお菓子を詰めて送ってもいいし、クリスマスなどのプレゼントやお正月の飾りにもぴったりですよね。早くも次が欲しくなりました。今度は梅か桜かな!!

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