高千穂で神聖なパワースポットをめぐる旅

最終更新日 2021/11/11

その昔500以上の神社があったと言われている高千穂。定番コースには入っていない知る人ぞ知る神社のご紹介をします。参拝者のほとんどが、これまでに参拝をしてご利益を得たので繰り返し訪問する人々や、地元の人から教えてもらって参拝する人々などです。

ご紹介する神社で、視覚では分からない、写真にも写らない、言葉では表現できない、そんな不思議なパワーを感じるかもしれません。高鳴る鼓動、全身の血がめぐっていると感じる瞬間。高千穂の神々に引き寄せられるような気がします。

どこが1番パワーのある神社なのでしょうか?きっと、また行きたいと感じるところがあなたにとって相性の良い神社なのかも。高千穂で、自分のパワーが心地よく繋がる神社を探してみませんか?

1. 荒立神社

荒立神社(あらたてじんじゃ)は、猿田彦神と天鈿女命(あめのうずめのみこと)が結婚して住んだ場所と言われています。荒れ木を使い急いで住まいを立てたことから、「荒立宮」と呼ばれるようになりました。

天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、この国に降臨した際、道案内を引き受けたのが、導きの神である猿田彦神です。天鈿女命は、天照大神が天岩戸にお隠れになった際に、面白おかしく舞ったとされる、芸能や歌の女神です。夫婦円満、縁結び、交通安全などのご利益があると言われています。

早朝に参拝すると朝霧に包まれた社殿の周辺の山肌が神秘的です。境内を散策すると「七福徳寿板木」をはじめとした板木が数カ所設置されており、7回打つと願いが叶うとされています。

2. 落立神社

落立神社(おちたちじんじゃ)の御祭神は、伊弉冉尊(いざなみのみこと)で、子授安産、防火の女神です。

1508年に三田井右京大夫石武(みたいうきょうだゆうすけたけ)が再建したと伝わります。元々、子授安産、防火、身体健康、良縁などのご利益があると言われています。多くのスポーツ選手などから信仰されています。参拝後に天を見上げると研ぎ澄まされた空気が流ているように感じます。

3. 八大龍王水神社

高千穂地域は古くから水が乏しく、阿蘇溶結凝灰岩(あそようけつぎょうかいがん)の上にあるため、井戸を掘ることは容易なことではありませんでした。八大龍王水神社(はちだいりゅうおうすいじんじゃ)では、古くから湧き水が絶え間なく湧き出ていて、地域の人々に自然と水神として祀ったとされています。

八大龍王水神は2ヶ所の社に祀られており、1つは永の内、そこから500mほど離れたところに馬生木(うもぎ)にある八大之宮(はちだいのみや)です。双方の境内に、絶えることのない透き通った湧き水があります。永の内の境内にある井戸の清く澄んだ水で、パワーストーンなどのアクセサリーを洗うと浄化作用があると言われています。

境内入口の巨木はエノキでご神木です。珍しいお供え物、卵と御神酒を捧げ、願い事をするとその願いが叶うと言われています。卵は社殿にある専用のケースに入れましょう。社殿の右手のロープを外し社殿の裏に行くと昔の小さな拝殿が残されています。小さな石社なのですが、厳かな空気が流れているのを感じます。

ここでの撮影は禁止です。元々は水に関わる神として信仰されていましたが、近年では勝利・成功・商売繁盛を願う人々が参拝しており、会社経営者、スポーツ選手や監督から多く信仰を得ています。

※お供え物の卵と御神酒
天岩戸神社西本宮の駐車場の近くに「矢野商店」というお店があります。「八大龍王水神社にお参りします」と伝えるとお供え用の卵と御神酒を購入できます。

4. 秋元神社

高千穂の山奥にある秋元神社。神社の拝殿が鬼門を向いているため、強大なパワーが宿っていると言われています。国土の神様、国常立命(たてとこたちのみこと)を御祭神です。高千穂神社の奥宮、元宮ともいわれています。

手水として使われている水は、秋元の山々からの清い湧き水で、御神水として人々に信仰されてきました。秋になるとご神木の銀杏がまばゆい黄金色の葉で彩ります。社殿の左手にある山の木々から、神秘的な生気が伝わり体内に吸収されていくよう。

地元の人に、高千穂でおすすめの神社は尋ねると「秋元神社には行かれましたか?」と言われることが多いです。高千穂の中心から片道30分、道も狭く山道の運転になるので、時間に余裕をもって訪問されることをおすすめします。

5. 向山神社

500m近くある長く険しい参道が他にはない魅力を持つ向山神社。木々に見守られるかのように続く長い参道は、高千穂の熊野古道と言われています。木々の隙間から差す優しい光、鳥のさえずり、風に揺れる葉の音色に包まれながら、仁王像や石灯籠などが建っていて独特な雰囲気があります。

御祭神は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)やその子らの神々で、家内安全、夫婦円満、航海祈願などのご利益があると言われています。

6. 二上神社

2つの丘、男岳・女岳がひとつになっている二上山(ふたがみやま)を御神体とする二上神社(ふたがみじんじゃ)。伊弉諾尊・伊弉冉尊を御祭神としてお祀りしています。現在の二上神社は女岳に位置しています。二上神社の参道の長い階段は、手すりがなく、神域に近づくにつれ息が上がります。そのせいか、それとも特別なパワーからなのか、境内につくと鼓動が高鳴ります。

ご神木の銀杏は圧巻で、秋にはご神木の銀杏が小袋に分けられ「ご自由にどうぞ」と置かれています。縁結び、礼儀、結婚、絵画などのご利益があると言われています。

芦田かおり

オーストラリア、カナダで現地旅行ガイド、国内海外添乗員を経験。総合旅行取扱主任者、インバウンド1級講師、通訳案内士(英語)の資格を生かす旅のプロ。旅行の仕事に携わって17年目。食べるのも写真を撮るのも大好き!現在は、通訳案内士の仕事のかたわら、トラベルライターとして全国の旅の情報をお届けしています。

注:
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